フジテレビ開局50周年記念作品

原作は真保裕一の同名小説

クリスマスに向けて煌びやかなライトアップが訪れるものを魅了する2009年12月22日のローマ―。亡き夫との思い出が詰まったこの街を最愛の娘・まどか(大森絢音)に見せようとしていた矢上紗江子(天海祐希)は、美術館を二人で訪問していた際に娘を何者かに誘拐されてしまう。

その前日、予告があったテロ事件から邦人の安全を確保するため、外務省の上司・片岡(中井貴一)の命を受けた外交官・黒田康作(織田裕二)はイタリア日本大使館に赴任する。菊原大使(小野寺昭)、西野参事官(佐野史郎)、外交官の羽場(大塚寧々)や谷本(伊藤淳史)らが、ローマで開催されるG8外務大臣会合へ出席する川越外務大臣(平田満)の準備に追われるなか、紗江子の誘拐事件を知らされた黒田は研修生の安達(戸田恵梨香)とともに、この事件の通訳担当を命じられる。
しかし、黒田は犯人からの身代金要求の電話に対して、イタリア語の分からない紗江子に代わって彼女の「夫」として話をしてしまったため、彼女と同じホテルに泊まり、犯人との取引にも関わらざるを得なくなる。

誘拐犯との取引に応じた二人だったが、イタリアでは誘拐事件で身代金を払うことが法律で禁止されているため、警察が用意したのは新聞紙で模した偽札のみ。しかも、警察への通報を恐れた犯人グループは二人の周辺に警察がいないかをチェックするため、取引の指定場所として、スペイン広場、テルミニ駅、バチカン、サンタンジェロ城…などローマの観光地を次々と指定してくる。そして、犯人グループの罠に引っかかった警察のミスによりその介入が明るみになり、取引は失敗に終わってしまう。

少女の安全よりも誘拐犯の逮捕を優先する警察とそれを阻止できなかった黒田に不信感を抱く紗江子。そんな彼女をロンドン勤務の商社マン・藤井昌樹(佐藤浩市)が親身になった支える。4年前に日本で入院した際、看護師だった紗江子と知り合い、密かに思いを寄せる藤井は彼女のために今回の飛行機のチケットから、ホテル予約も行っていた。

進展の兆しがない捜査と娘の安否がわからないまま憔悴していく紗江子の姿を目の当たりにした黒田は自責の念に駆られて独断で調査を開始することを決意する。しかし、捜査権限の無い外交官の勝手な調査は、ローマ市警からの厳重な抗議だけでなく、大使館内における黒田の立場も微妙なものとし、孤立を招いてしまう…。そして、事件は邦人の誘拐に留まらず、イタリア大統領やG8首脳を巻き込み、イタリア全土を襲う大規模連鎖テロへと発展するのだった。

犯人との取引再開後、携帯電話の逆探知によって、事件の鍵がイタリア南部の港町アマルフィにあることを突き止めた黒田は、知人であるフリーライターの佐伯(福山雅治)の協力を得て犯人グループの正体と犯行の背景を突き止める。一連の犯行の動機は、2002年に中近東国家の軍事政権が行った反政府支持者への虐殺であり、そこで妻を亡くした藤井らボランティアNGOのメンバーによる復讐だった。

彼らは、軍事政権への資金援助と日本人の死を隠蔽した川越大臣からの自白を引き出し、暴露することが最終目的であり、誘拐や全ての犯罪行為は、イタリア日本大使館に侵入して大臣を人質にするための陽動作戦に過ぎなかったのだ。黒田は紗江子から藤井への「娘にした事を生きて償ってほしい」という伝言の下、藤井への「説得」をもって解決しようとするのだった。

主題歌はサラ・ブライマン

続編も公開済みです

主演は原作者である真保裕一の代表作「ホワイトアウト」の映画化でも主演を務めた織田裕二。フジテレビ×織田裕二は「踊る大捜査線」シリーズが代名詞だが、本作品でもエグゼクティブプロデューサーに同シリーズの亀山千広を起用している。2011年6月公開のシリーズ続編「アンダルシア 女神の報復」でも引き続き黒田を演じている。

夫との思い出が深いローマで娘を誘拐されるという不運な母親の紗江子役にはフジテレビ系ドラマ「BOSS」、「GOLD」などで主演を務めた天海祐希、彼女を支える友人にして、事件に深く関わる商社マンの藤井役には日本を代表する実力派俳優の佐藤浩市、大使館員には若手女優として台頭著しい戸田恵梨香、ドラマ「電車男」の伊藤淳史、大塚寧々、佐野史郎、さらに怪しげなフリーライター役で福山雅治、声だけの出演だが中井貴一、主題歌「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」を歌うサラ・ブライトマンも本人役で特別出演するなど、豪華なキャスト陣も大きな話題となった。

企画・プロデュースは、竹野内豊とケリー・チャンのW主演で大ヒットを記録した「冷静と情熱のあいだ(原作:辻仁成&江國香織)」の大多亮、「容疑者Xの献身(原作:東野圭吾)」の西谷弘。撮影は日本映画としては初となるオールイタリアロケを敢行。セット撮影もヨーロッパ最大級の名門スタジオ「チネチッタ」で行うなど、壮大で美しい映像も本作品の大きな見所の一つとなっている。なお、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスが、自分が愛した妖精の死を悲しみ、その亡骸を埋めて作ったとされる街がアマルフィであり、ソレント半島の南東(ローマから約200km)、サレルノ湾に面するアマルフィ海岸の中心地であるこの街には、世界中から多くの観光客が訪れている。

豪華俳優陣も見所の一つ

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